練り消しゴム

ふと、練り消しゴムを思い出した

小学生のころ、ブームで

色んな練り消しを持ってるのが、自慢だった。

ある日、クラスの問題児の男の子が

体育の授業に遅刻するふりをして

私の練り消しを2つ、筆箱から盗んで、勝手に男の子たちに分け与えた。

悔しかった。ソーダの匂いつきの、練り消し。光る練り消し。

先生に言っても、あまり問題視してくれない。

後にその問題児は、中学生になると、
体育の授業中にまた、
私やクラスメイトの校章を盗んだ。

その校章を、自分のぼたんに、制服に、持ち物にベタベタつけた。

私はまた、担任に言ってみた。

すると担任は「買ったと言っている」くらいで

泣き寝入り。

校章がないと、全校集会で注意を受けたし、受験にも困る。

父がもう盗まれないようにと、

校章をつける生地に接着剤やらつけて、名前を彫った。
私の校章は二度と取られることはなかった。

あの男の子に、怪我もさせられたし
暴力ふるわれて、困ったときもあった。

アイツが調べてみたら、発達障害だからといって、何で泥棒まで許すのか？未だに理解できない。

被害者が泣き寝入りするばかりな、世界なのかな。

練り消しを、グーンと伸ばしたときに

糸を引くようにボロボロと崩れてくモノ(香り付き)、
意外と伸びて切れるモノがあった(実用的)。

何だかそのボロボロの前者が、私の過労のアキレス腱のイメージなんだろうか…。

体育会系のベテランは、踵がよく伸びて、耐えたけど
運動不足がちな新人は過労に、耐えられず、ボロボロで、こねる再生も、数カ月でダメ。

それにこのナミデ練り消しは、夜に使えないから、日中キツイところで、繰り返し、繰り返し、伸ばします。

先輩練り消しから、イビられて、昼休みも半分しか取れず
階段を駆け回り、最後はもう練れません。

しばらく筋肉がくっつくのを、待って下さい。
それまで、利用者の安全を考えると、働けません。家で休んで。
労災は我々雇い主は認めません。

辞めても、また、無垢な新しい練り消しが入るの。
その練り消しが、普通の現代人なら、香り付き。
スポーツマンの実用的なら、真っ黒になるまで、切れるまで、使ってもらえるよ。

真っ黒になる前に、切れる前に、偉くならないと、結果辞めてしまうのかもしれない。